髪が薄くなってしまう悩みを抱えている人は少なくありませんが、男性型脱毛症(AGA)は特に有名な存在で、今は治療法も様々な種類が登場し、治療で改善を目指す人も増えています。その治療方法も進化しており、薬を使う方法、植毛で改善していくという方法もあります。脱毛症の多くは、何らかの原因で髪が抜けやすくなる、再生しづらくなることがあげられます。そして脱毛症にも特殊なものがあり、抜毛症と呼ばれる症状もあります。
抜毛症 とは髪や頭皮に問題がないにかかわらず、本人が自ら髪の毛を抜いてしまう症状を指します。この症状はトリコチロマニアとも呼ばれており、心理的ストレスにより自らの髪を抜いてしまうとされています。そして、症状にも差があり、一部が薄くなっている場合もあれば、ほとんどの髪の毛を抜いてしまっている場合もあります。この症状は男性にも女性にもありますし、小さな子供にも発祥することがあります。こうした症状を持つ人はストレスを抱えていることが多いですが、髪を抜くことで一時的に気分が良くなり、それゆえについ髪に手がいってしまうこととなります。
髪が薄くなることを本人も気にしていることが多く、やめたいのにやめられないという悩みを抱えています。ときには、抜いた髪を口にしてしまうこともあり、それゆえに胃腸障害などが発生する場合もあり、難しい病気と言えるでしょう。
健康な髪を抜いてしまう症状ですので、それゆえに男性ホルモンの影響や血行不良などで起こる男性型脱毛症などとはまったく違いますので薬を飲んだり、育毛剤をつけることで改善できるというわけではありません。直していくためにはやはり精神的な症状を改善していくことが大切ですので、精神科などで診察を受け、心理療法で改善していくことも考えていく必要があります。
髪を抜かないためには精神面での治療が大切ですが、その改善には薬が使われることも多くなっています。抜毛症は衝動制御障害に分類されますのが、これは脳内のセロトニンが不足している場合などによく起こるとされています。それゆえに治療ではセロトニン再取り込み阻害薬・SSRIがよく利用されています。
精神的な病気では強迫神経症という病気もありますが、抜毛症もこの強迫神経症と重なる部分は多いとされています。自らやめさせることは困難な病気ですので、やはり精神的なストレスを減らす、治療をきちんと行なうなどで改善を目指していくこととなります。